皆さん、おはようございます。毎日、世界の女性と子供を幸せにするために頑張っていただき感謝いたします。

　さて、連日メディアでは目まぐるしく変動する世界情勢について取り上げられています。皆さんも毎日忙しいと思いますが、ぜひ世界の動向にも目をむけていただきたいと思います。

10月は様々な学会が開催される月です。FIGOや国際産科婦人科超音波学会へ参加された先生方、お疲れ様でした。私は金曜日からマドリッドで開催されている欧州臨床腫瘍学会（ESMO）をWebでストリーミング視聴しております。このESMOという学会ですが、この学会で発表されるものの中にはガイドラインを変更させる可能性のある重要なトライアルがあることがあり、ASCOと並んで大注目の学会なのです。ストリーミングを視聴していて感じるのは、なんといっても中国の勢いのすごさです。今まではクオリティーの面で疑問視されることもありましたが、今回は欧州の方々のとらえ方も変わってきているようで、中国からのオーラル発表が多くみられました。韓国も同様に多くの発表を見ますが、ついに中国が入ってきたなという雰囲気を感じます。日本も負けていられないなと思うのですが、残念ながら大規模な臨床試験は日本独自で組めないジレンマに陥っており、グローバル企業も日本を通り越して中国、そして韓国でトライアルを実施している現実があります。さらには、日本で取り交わされている製薬企業同士独自の協定などで新しい情報の公開やグローバル進出が思うようにできない状況もあるように思います。これはなんとかしないといけません。私もできる限り世界に向け、日本のアピールをしていきたいと思っていますが、これからの日本の医療の発展には皆さんの力も必要です。皆さんにはぜひ日本だけでなく世界レベルの視野をもっていただきたいと思います。世界を知るための方法として海外留学も一つの手段です。若い先生方にはぜひ積極的に海外に出て様々なことを学んでいただきたいと思います。慈心妙手の妙手とは自分が誇れる腕を持つことです。その腕を磨くために日々努力し世界を見据え、未来の日本の医療、これからの患者さんたちのために進んでいってください。それでは今週もよろしくお願いいたします！