AIKOU’s voice

2024.01.22

朝カンファレンス

 いつも世界の女性と子供を幸せにするために頑張って頂き、ありがとうございます。本日は岡本先生に代わり、柳田がお話をさせていただきます。

さて今日は、いつもとは異なる形式で、クイズから話を始めてみたいと思います。 

それではみなさんにクイズです。ペニシリンとバイアグラにはどんな共通点があるでしょうか?

答えは、どちらも一見失敗に見えた事象から偶然に発見された薬である、ということです。

ペニシリンは、ブドウ球菌の培養実験中に失敗して、青かびが混入した部分の周囲だけ菌が育たないことに気づいた研究者によって開発されました。

バイアグラは狭心症に対する血管拡張薬として開発され、臨床試験では本来期待されていた効果は得られなかったものの、副作用として現れた勃起促進作用が新たな用途として認められ、大成功を収めました。

薬に限らず、このような偶然からもたらされた幸運をセレンディピティと言います。

セレンディピティはただの偶然とは違い、一見関係のない点と点を能動的に結びつけることで生じるものです。そのためには日頃から多くのことに興味と疑問を持つことが必要です。この心の準備ができている人だけが、誰もが見過ごしている事象の中から重要なヒントを見つけ出してセレンディピティを起こすことができます。私は偶然の大発明にはまだ巡り合っていませんが、点と点がつながって幸運につながるという意味で、セレンディピティと言う言葉に共感を覚えます。最近、年を重ねたためかわかりませんが、これまで経験してきた様々なことが意味づけされて、線としてつながってきいるのを感じます。今は人生100年の時代と言われているので、これからも線は伸び続けていくでしょう。その線の先が自分の良い人生や、さらにこ世の中を少しでも良くすることに繋がってくれればとても嬉しいと思います。若手のみなさんも、今経験していることにどのような意味があるか分からなかったり、もっと自分の将来に直結しそうなことに目を奪われそうになるときもあるかと思います。でも今やっていることの意味は将来分かります。それらの点と点が未来で繋がって太い線となり、セレンディピティを起こせると思うので、今は様々な方向へアンテナを張り、日々の診療に取り組んでいきましょう。

それでは今週も頑張りましょう。よろしくお願いいたします。

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